2014年8月21日木曜日

FRB 舵取りの難しさ

おはようございます。
残暑厳しい朝。夏休みの終わりが近づいてきています。

米FOMC議事録の公表で「判断は今後の経済情勢次第」としながらも、予想以上の景気回復が確認されれば事実上のゼロ金利解除は前倒しできるとの見方が大半を占めていることが明らかになりました。雇用情勢については大半、「最近の改善は予想以上」との評価で、市場は『早期利上げの可能性が高まった』との見方からドル高が進み、4月以来の1ドル103.85円まで進んでいます。
NY株式は3日続伸で、NYダウは+59.54ドルの16979.13ドル。一目均衡表の雲の中から頭が出てきています。
【ドル円(日銀発表) 日足】


NY金はドル高により、軟調な動きとなり⑫月限で1295.2ドルで終了。時間外で更に下げており現在1290ドルを下回っています。
【NY金 日足】
【東京金 日足】

明日晩にイエレンFRB議長のジャクソンホールでの講演が控えています。早期利上げの期待もあるようですが、市場は以外にも冷静のように思われます。実際、早期利上げ観測がでた昨晩でも米10年国債利回りは2.43%にとどまっています。早期利上げ論を時折織り込むことで市場への過剰な投機の動きを抑えることができているのは事実。
元FRB議長のグリーンスパン氏は利上げの難しさを『60階のビルから飛び降りて無事着地するようなもの』と表現しているようです。
異例のない大規模な金融緩和策からの出口戦略はたいへん難しいもので、今後の金融政策についても当然慎重に慎重を期していくことが考えられます。株価が暴騰していくような環境は考えにくく、FRBは常に市場に警笛を鳴らしながら巡航していくことになるのではないでしょうか。